ことばの発達
子どもは生まれたときから、ことばの世界に浸っています。新生児がすでに母語のリズムを聞き分けているという研究は、言語獲得がいかに早くから始まっているかを教えてくれます。
言語発達で最も重要なのは、一方的に言葉を浴びせることではなく「やりとり」です。ハーバード大学の研究チームは、親子の会話のターン数(交互にやりとりする回数)が、単なる語りかけの量よりも言語能力と強く関連することを示しました。つまり、テレビやスマートフォンからの音声では代替できない、生きたコミュニケーションが鍵になります。
わが家では、沖縄のおばあちゃんはうちなーぐちまじりで話し、茨城のじいじは茨城弁で語りかけます。方言が発達に悪影響を与えるのではという心配は不要です。複数の言語変種に触れることは、むしろ音韻認識の柔軟さを育てます。
絵本の読み聞かせも効果的ですが、大事なのは「読む」こと自体よりも、絵本をきっかけにした対話です。「これなあに?」「くまさん、どこ行くのかな?」と問いかけ、子どもの反応を待つ。その「間」を大切にすることが、ことばを育てる最良の方法です。